「賃貸借契約が終わって、鍵はいつもらえるか？」
契約書に書かれた当日に鍵をもらえるのが原則です。
しかし、賃貸借契約をすると、必ずと言っていい程、質問又は、お願いされることがあります。それは…。
「鍵はいつもらえますか？」
又は、
「入居日の前の日に、チョット荷物を入れたいので、鍵を受け取れますか？」
などです。
言い回しは、それぞれ異なりますが、要するに「契約書に書かれた入居日より前に鍵を渡してほしい」ということです。
鍵渡しが入居日の理由
鍵渡しを「契約書上の「入居日」（以降）にする理由で最も大きなことは、火災（損害）保険に関することです。
保健の適用期間は「入居日」からになります。万が一、入居日前に鍵を渡して、入居日より前に部屋の中に荷物をいれて、火災や水漏れ等を起こした場合に保険金はおりません。個人が賠償責任を負いますが、支払い能力がある人はいないのが現実です。
また、もう一つの理由として、賃貸契約に基づき、入居日からの「日割り家賃」を算出して大家さんに支払いしているからです。
家賃を払っていないうちは、部屋に入れません。つまり入居日前には部屋に入ることはできないのです。（＝鍵はもらえない）
実務上の例外とは？
前日の鍵渡し
『鍵渡しは原則、入居日の当日』の『原則』が気になっているあなた…。鋭いです（笑）。
実は、実務上の鍵渡しは、入居日の前日の夕方以降としているケースも多いのです。不動産屋さんは日付が変わると同時に、あるいは、早朝の引越しに合わせて鍵を渡すことができません。
不動産会社のやり方によっても異なりますが、入居日前の鍵渡しをする時は、入居日が到来するまで、一切入室しない旨の念書に印鑑を押せば、前日でも鍵渡しをしてくれます。
掃除や寸法を測りたい
契約日から、「入居日」まで、数日間の期間があることがあります。その間に、軽く掃除をしたいとか、室内の寸法を測りたいという依頼も少なくありません。
このようなケースの場合、鍵を貸出して、要が住んだら戻してもらい、実際の入居に合わせた鍵の引き渡しとなります。
掃除や寸法を測りたい場合は、担当の不動産の営業マンにその理由を伝えて、鍵の貸し出しを依頼しましょう。余程の理由が無ければOKしてくれます。
ちなみに、そのケースでは現地まで、車で連れて行ってくれることは、ありません^^;。残念ながら。
フリーレント期間は鍵もらえない！？
よく誤解されるのが、「フリーレント期間」、「入居日を先送りして契約」の扱いです。
フリーレント期間は、その期間の家賃は「0円」ということなので、あくまでも入居日が経過していますので、鍵渡ししてもらう権利があります。
一方で、例えば、1月上旬に契約をして、但し、実際に今の賃貸契約との二重契約（家賃の二重払い）をなるべく少なくするために、3月まで、日割り発生（契約書上の入居日）を伸ばしてもらったという契約では、その日が到来するまでは、鍵はもらえませんので、この違いは押さえておきましょう。
まとめ
鍵の引き渡しは、原則は入居日の当日となります。
実務上の例外として、前日の夕方以降に渡してくれるケースが多いです。
また、掃除や採寸したい場合は、担当の営業マンに鍵の貸し出しをお願いしましょう。終わったら、あたりまえですが、きちんと返却します。
ちなみに、お部屋の掃除と嘘ついて、鍵を借りて、引越し荷物をせっせと搬入し、何食わぬ顔で鍵をいったん返却して来た人がいました。
設備の手直しがあり、工事担当が入室し、荷物があってびっくり！無断搬入が発覚したという経験があります…^^;。
万が一の火災や、水漏れ等で、損害を発生させた場合に大変な金額の損害を補償しなければならなくなりますから、自分の身を守るためにも、入居日前に荷物を入れるのはやめましょう。
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